「ノンダイアトニックコード」を使うとどうなるのか

「ありきたり」「マンネリ」

何かを学んでいれば誰しもいずれそういう壁にぶち当たることでしょう。

いつもと違う、普通と違う何かが欲しくなったとき、それが新しい発見のきっかけになったりします。

コードのアレンジにおいてきっとそんな新しい風となってくれるのが今回紹介するノンダイアトニックコードです。これを上手く扱えるようになればアレンジの幅が一気に広がっていくこと間違いなしです。

ノンダイアトニックコードとは

一般的に世の中にあるコードは2種類に分けることができます。

一つは「ダイアトニックコード」、もう一つはノンダイアトニックコード」です。

ダイアトニックコードというのはその調にある音だけを使ったコードのことです。

ハ長調で言えば白鍵だけを組み合わせてできたコードがダイアトニックコードということになります。

調にあるスケールの音だけを使って作った和音なんだからそりゃあもうスケールに馴染んだキレイな和音が作れます。ダイアトニックコードはひたすらにクセのない真面目な音がします。

でもね、やっぱり人間キレイだけじゃ満足できないものなんですよね・・・たまには刺激が欲しい、トゲがあって何か新しい風を吹き込んでくれるコードはないか・・・!

そこでノンダイアトニックコードの出番です。

ノンダイアトニックコードの意味はそのまんま「ダイアトニックコードじゃないコード」、つまり調の音以外の音が入っているコードのことです。ハ長調でいうと黒鍵の音が調の外の音ですね。

調の外の音っていうのは基本的に変な音です。スケールに馴染まないちょっとややこしい奴ですから、そんな奴が入っているコードってなんかヤバそうですよね。

でも実はこのノンダイアトニックコードこそがアレンジにおいてキラリと光るエモい雰囲気を作り出してくれる存在なのです。

ノンダイアトニックコードの例

調の外の音を含んだコード、ノンダイアトニックコードには具体的にどんなものがあるのでしょうか。

はっきり言ってしまうとノンダイアトニックコードの種類はめちゃくちゃたくさんあります。ダイアトニックコードより全然多いです、比較にならないくらい多いです。

そりゃあそうです、だってダイアトニックコードは調のスケールの音だけしか使えないのに対してノンダイアトニックコードは「何でも使っていいよ~」なわけですから音の組み合わせは膨大になるのです。

とはいえ、まずは簡単にわかりやすいものからいきましょう。

元のダイアトニックコードをちょこっと変えるだけで作れちゃうノンダイアトニックコードがあります。

サブドミナントマイナーコード

その名もサブドミナントマイナー。いかつい響きですが中身はけっこうシンプルです。

ハ長調でのFというコードがありますよね、これはもともとメジャーコードで明るい響きのコードです。

このFをマイナーコードにしちゃえ!という感じで「真ん中の3rdの音を半音下げてしまう」ということをするとこのサブドミナントマイナーコードの完成です。

数多あるノンダイアトニックコードの中でコイツは何故かしっかりした名前を付けてもらっています。(ふつう他は名もないコードが多いです)

まあたしかに響きも特殊で使い勝手がいいという面もありますから、最初に覚えるコードにコイツはもってこいでしょう!

ハ長調でのF、つまり度数表記でIVのコードはサブドミナントと呼ばれるコードです。

さて肝心なその音の響き、雰囲気はどんな感じになるのでしょうか?実際に聴いてみましょう。

Fmにした後の方がなんというかこう「切なげ」というか、ちょっとノスタルジックな雰囲気になりましたね。

Before:「F →  G  → C」

After   :「F → Fm → C」

「F → G → C」というコード進行は本当にいくらでも出てくる進行ですが、これと「F → Fm → C」はけっこう自由にとっかえが出来ちゃいます。

「普通」に飽きてきたときはこのGFmの入れ替えをやってみましょう。何度か試しているとそのうち「Fmにするとこんな音になるだろうな」というのが弾く前からイメージできるようになります。

それができたらサブドミナントマイナーをものにした、と言ってもいいでしょう。そんな風に頭でイメージできるようになるコードをひとつひとつ増やしていけばいいのです。

気づけば様々なコードの雰囲気を自在に操って思い通りのアレンジができるようになるというわけです。

マイナーコードをメジャーコードに

もう一つノンダイアトニックコードの例を見ていきましょう。

先ほどはもともとメジャーコードだったやつをマイナーコードに変えましたね。

ということはその逆、もともとマイナーコードだったやつをメジャーコードに変えられるパターンもあるのでは?と思うわけです。

それがあるんですね。

ハ長調でDmというコードがあります。これはもともとレ、ファ、ラの3種類の音でできたマイナーコードですね。

このDmをメジャーコードにしちゃえ!という感じで「真ん中の3rdの音を半音上げてしまう」ということをすると完成します。

DmからDへ。こいつは特に名前はありません。さて今回はどんなサウンドの変化があるのでしょうか?見てみましょう。

なかなか音の印象を言葉にはしづらいですが、最初Dmのときは落ち着いた感じだったものがDに変わるとワクワク感が増した感じになりましたね。

何かが始まりそうな、そんな期待感が高まる展開に感じられます。

Before:「C → Dm → G → C」

After :「C →  D  →  G → C」

この「Dm → D」の置き換えはけっこう癖のある変化なので、実際置き換えてみると「なんか合わないなあ」と思うことが多いかもしれません。そういうところもまた学びです。

一つ一つ実際に試してみて「こういう進行のときにこの置き換えをするといい感じになる」など自分なりの鉄板パターンみたいなのを見つけてみましょう。

このあたりは人ぞれぞれ良いと思うパターンは違ってくると思います。でもそれでいいのです、というかそういった自分の音の好みは大切に育てていった方がいいと思っています。

なぜならその積み重ねがやがてその人のアレンジや演奏の個性となってくれるものだからです。好みが違うからこそ同じコード、同じ理論を学んでもその使い方に個性が現れる、そこが面白いのだとずっしーは思います。


そんなこんなで今回、ノンダイアトニックコードの置き換えについて解説しました。

置き換えは自由に試してみましょうと言いましたがやっていく中できっとあることに引っ掛かると思います。それは、

あれ、なんかメロディに合わなくない?

ということ。

ここがコードをアレンジするときにひとつ厄介な部分になってきたりするのですが、この話はそれだけで結構かかるのでまた別記事で解説します。

また今回紹介したFmとDの二つのコード以外にももっともっとたくさんのノンダイアトニックコードが存在します。

四和音テンションコードにもたくさんありますし、調の外の音が2つ3つと多く入っているもの、「置き換え」という使い方ではないものなどその多様さは枚挙に暇がありません。

もちろんそういったコード達もちゃんと解説記事を作りますのでどうぞ楽しみにしていてくださいね。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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