ずっしーのピアノ歴

僕のピアノ歴、ないしは音楽歴は少し変わっているかもしれません。

今ピアノを弾いている多くの方は小さいころにピアノ教室で習い始めて、バイエルから始まりクラシック曲を中心に練習・・・という風に進んできたのではないかと思います。

わたくしずっしーはというと実は誰かにピアノを習ったことはありません。始めたのも大学生から(18歳のとき)とけっこう遅めでした。

家が音楽一家というわけでもなく、幼少期には姉がおそらく女の子だからというだけの理由でピアノを習わされてすぐやめてしまっていたぐらいで。僕はま~長いことピアノや音楽とは無縁の人生を歩んでいたわけです。

そんな僕もピアノを始め紆余曲折を経て今の演奏スタイルに至るわけですが、自己紹介の意味も込めて僕のピアノ歴やきっかけとなったことを少しお話しさせていただければと思います。


一度目の転機

今よくやっているコードのアレンジとか耳コピで弾いたりという理論チックな方向に進むきっかけとなった出来事が2つあります。一つ目はまだ僕がピアノを始める前のことでした。

漠然としたピアノへの憧れ

元々ピアノ自体には興味がありました。中学生くらいになると友達が教室でゲームの曲を弾いたりしていて単純に「おおすげー!かっこいい!」とか思っていたし、音楽を聴くのはけっこう好きだったのもありその頃からぼんやりとピアノに憧れを抱いていたと思います。

もしピアノが弾けたら・・・なんてわりと誰でも一度は思いますよね。まあでもその程度の思いだったわけですぐにピアノをやろうとは思わなかったんですよね。

それに「ピアノはもっと小さい頃からやってないと弾けるようにならない」みたいなよくわからない謎の迷信がはびこっていて(今もあるのだろうか・・・)無垢な少年ずっしーはそんな刷り込みもあって「今からじゃ遅すぎて無理だなあ」という先入観に支配されていたわけです。

そしてそのまま特に変化もなく高校生になるのですが、そこで一つの動画に出会います。

かえるのうたのアレンジ

当時youtubeやニコニコ動画が産声を上げたころで、少ないながらもアマチュアピアノ弾きで演奏動画を上げている人がちらほら出始めていました。パソコン一つで世界中の人の演奏が見れるというのがとても刺激的で、高校生のずっしーは好きだったゲーム音楽などを弾いている人を探しては聴き、ハマっていきました。そんなときある一つの動画にたどり着きました。

「かえるのうたのアレンジ」

正確なタイトルは忘れましたが、とにかくこれには衝撃を受けました。

あの誰もが知ってる特に面白みもない(失礼)かえるのうたが感動的に仕上がっている!なんだこの、和音?こんなことができるのか!さながら何かのエンディングテーマのような曲調に!僕はこのアレンジに目が釘付けになってしまいました。

残念ながら現在その動画はweb上から消えてしまい見ることができなくなってしまいましたが・・・この動画は二つの意味で僕に重要な認識を与えてくれました。

一つは音楽理論やアレンジには無限の可能性があるのではないかということ。なんたってあのかえるのうたがこんなに変わってしまうのだからどんな曲もどんな風にでもできるのでは?という期待が当然浮かんでくるわけです。

二つ目はこれ自分にもできるんじゃないかということ。当時なにも知らないずっしー少年の認識では音楽を自在に操る、作編曲なんてのはどこか別世界のお話であって現実の人間が確かな知識と技術に基づいて行っているという実感はまるで無かったわけです。ところが自分と同じ世界にいる誰かが遊び心をもって作ったような(勝手なイメージでそう思っただけなのですが)その動画をみて、自惚れることだけは一人前の自分は「なんかこれ俺にもできそう」と生意気にも思ったのです。

今でこそ「〇〇風にしてみた」など多彩なアレンジも探せばたくさん見つかりますがこの頃はそういう面白いものはほとんどなく(たしか)非常に新鮮だったのを覚えています

この体験を機にやることは決まったなという感覚がありました。たとえどんな時間をかけてもこれを習得してやろうという気持ちが芽生えました。

ですが諸事情あってすぐにピアノを手に入れることができず実際にピアノを始めるのは大学生になったときでした。

ピアノを始めるも挫折

晴れて大学生になり電子ピアノを手に入れて意気揚々とピアノを始め、最初に弾いた曲がファイナルファンタジーXの「ザナルカンドにて」というゲーム音楽でした。中学時代にしぬほど流行っていた曲。今でも定番の曲ですよね。

ある程度ピアノを弾くことに慣れてきたころ、念願だったアレンジの勉強を始めるべくコード理論の本を入手しました。これで一つ一つ学んでいけばあのかえるのうたのアレンジのような自由自在な編曲術を手に入れることができる!と信じていました。ところがページが進むにつれて雲行きが怪しくなり・・・

わからん

なんだろう、書いてあることは至極もっともでなるほどなるほどと思えるのに・・・「で?どうすればいいの?」ってなるんです。言ってる意味はわかるのに、自在にアレンジできるようにはならなかったんです。今思えばできなくて当然。理論を感覚に落とし込めていなかったから。音として実感するための音感を身につけていなかったから。

(この段階でつまずいている人けっこういる気がします。挫折する理由、挫折しないために必要なことについてはまた別記事でまとめたいと思います。)

ともあれこのままやっててもできるようにならなそうだという本能の声のままにその本を放り投げました。しかし諦めたわけではなく、やり方を変えなくてはなあと思っていました。

そしてまたしばらく燻ることになります・・・

二度目の転機

この頃はそんなにモチベーション高くピアノに取り組んではいませんでした。スラスラとは読めない楽譜でなんとか音を読んであとは指の動きで覚えて弾いて、しばらくしたら忘れて弾けなくなって。そういう向上心のないピアノをしばらく続けていました。

なにせこの分野ほとんどまともな情報がないんです。独学者にはなんと厳しい世界。書籍を見てもネット上を調べても思うような情報は出てきません。

ピアノを習うという選択肢は正直考えていませんでした。アレンジを教えてくれるようなところはあるのかわからないし何より人の話を大人しく聞けない性格自分で考えて納得しないと先に進めない気性なので習うのは向いてないなという直感がありました。

相変わらずネット上のピアノ演奏者を探しては見るということは続けていたのですが、ここでまたあるピアノ弾きの人に出会います。

ござさんという人

当時2010年くらい。ニコニコ動画が非常に盛り上がっている頃でした。皆がこぞってピアノの演奏動画を上げていて、そういったものを漁っているうちに一つの動画にたどり着きました。

なんだこれは・・・!!

これ自分でアレンジしているのか・・・?多彩なリズムと豊かな和音の響き、今まで見たことないこの奏法は一体。

その頃メジャーどころからマイナーどころまでありとあらゆるネット上のピアノ奏者をチェックしていた自分としてはその特異性を見逃すことはできませんでした。

ござさん(当時はまだこの名前ではなかった)というヤバい人がいる。何者なのか?どこぞのプロなのか?この技術の由来は?とにかくこの人について知らねばならぬ。

ニコニコは動画だけではなくニコニコ生放送というサービスも盛り上がっていてピアノの生演奏を配信している人なんかもいたんですね。そしてこのござさんもどうやら生放送をしているらしい。これは見てみるしかないと。

なんだこれは・・・!?!!?

聞いたことある曲ならその場でアレンジして弾いてしまったり、聞いたことない曲もその場で聞いて即座に音をとって弾いたり、視聴者のかなりわけの分からないアレンジリクエストにも応えてしまうし。しかも全部即興で。即興とは思えないようなクオリティで。ござさんが使っていた奏法はどれも他では見たことがないオリジナリティがあって特にリズムの表現の幅が広く、動画を見たときどころではない衝撃がありました。

その放送を見終わった後に残ったのは「あ、この人が自分の知りたいことの全てを知ってそうだな」という感想でした。

そんなこんなでそれ以来ござさんの動画や放送を見て研究するようになりました。ござさんの演奏を常日頃から見ているとある種の麻痺というか、基準がおかしいことになっていきます。

まあ聴いた曲をすぐ耳コピするとかそのくらいは当たり前にできるとして」とか「コードを色々変えて〇〇っぽくアレンジとかは普通だからその先何ができるか」とかそういう思考に自然となっていったため、気づいたら耳コピやアレンジはできるようになっていました。レベルの高い人を普段から目にしていると色々できるようになるということかもしれないですね(雑な結論)

ござさんの演奏を見たことない方は一度見た方がいいです。特に生放送。当時からすでに次元の違うレベルだったのに今ではもはや人間ではないさらにスキルが上がって大変なことになっているのでとにかくすごいです。今は主にTwitterとYouTubeで活動されています。

ござさんについて語ると10記事くらい行ってしまいそうなのでそろそろやめておきます・・・

動画を投稿し始める

2014年の初め頃にYouTubeに初めて動画を投稿しました。それまでに耳コピやアレンジ、ピアノ奏法の部分的な技術の研究はしてきてはいたのですが、アレンジとして何かをちゃんと作ったことが一度もなかったので「練習もかねて作品を作ろう」というモチベーションからでした。

ずっしーが一番初めに作ったピアノアレンジがこちらです。

(今見ると大変粗が目立っていて何とも言えない気持ちになるのですが・・・)

ずっしーの音楽教室アカウントの古い方の動画にはその頃に作っていた練習の成果物があります。一年くらいで飽きてやめてしまっているのも味わい深いですね^^

諸事情で一時期ピアノから離れざるを得ない時期もありつつ、なんやかんやで最近はTwitterとYouTubeで解説系のコンテンツを作りながらまた活動し始めて今に至るという感じです。


この記事を書いていて改めて思いましたがまだまだ未熟なところが多いです。楽譜も未だにスラスラとは読めないし、最近ようやく楽譜の書き方を勉強し始めて少しずつアウトプットしています。ござさんに憧れて色々とやってきたけれど、未だにござさんの足元すら見えない(というかすごい勢いで遠ざかっているような気が・・・)

最近「コードとかどうやって学んだんですか?」という旨の質問を頂くことが増えてきていて、みんな理論方面にけっこう興味持ってくれてるんだなという嬉しい気持ちです。ござさんみたいになりたいとか言われたらそれは大変険しい道のりを覚悟してくださいとしか言いようがないですが、ずっしーレベルを目指すならかなり現実的です。ちゃんと正しい練習と訓練をすれば0からでも1~2年程度で一定のスキルは身につくと思います。

自分もまだまだレベルの高い人たちを目指してやっていかなければなという気持ちです。ただもし、自分の作った作品を見てあの日のずっしーのように耳コピやアレンジ方面を志してくれる人がいれば、それは嬉しいことだなあと思うわけです。

 

4 Comments

Y田

はじめまして!
僕もピアノが好きでgaoさん→ござさんの流れでずっしーさんを知るに至り、いつも動画を楽しませていただいています。
多くのピアノ弾きの方とは違い、独学で、それも大学生から練習されていたと知り、その努力に脱帽しました。

記事中で触れられていたかえるの歌というのは、当時fastain名義で投稿されていた方のものではないでしょうか?(間違っていたらお恥ずかしいのですが)
現在有名どころではエレクトーンのmaruさんによる演奏しか見つかりませんでした…
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm2110976

ござさんのchaining intentionに感銘を受けたというのも同じだったのでどうしてもコンタクトが取りたくなり、いきなり長文にて失礼ながらコメントさせていただきました。
今後のご活躍も期待しております。

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_

ござさんの編曲の際のリズム感/選ぶ和音のセンスの良さはプロアマ問わず群を抜いていますよね。
トレモロやパワーコードを多用する今の多くの弾いてみた動画を出している人達に革命を起こし音楽の素晴らしさをより多くの人に知っていただきたいものです。
頑張ってください。応援しています!(^^)!

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のん

はじめまして^^
Youtubeでずっしーさんのピアノを見ました。聴きました。
衝撃的でした!!もう何十回も見てます。何回見ても飽きません!!
私は小さいころからピアノを習って、今も趣味程度に弾いてますがずっしーさんほど弾けません><
自分の音感を頼りにずっしーさんのピアノアレンジを耳コピで練習したりしています。
自分では到底作れないアレンジ、リズム・・・もう何もかもがうらやましいです!
まずはマネするところから!と思ってコピーさせていただいてます!
これからの活動、期待しております♪頑張ってください!

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ずっしーさんのファン

とても驚いた事は、
ずっしーさんは独学でピアノを習得されたこと。

このブログを読むまで、
「ずっしーさんは絶対に音大や専門学校で
理論を学ばれたに違いない」と思っていました。

しかし、そうではなかった事が衝撃的すぎます!!

そして、分野が違うのですが
私は、仕事上、
専門的な教えを受けてはいないのですが、
グラフィックの分野で、パソコンを使いながら
仕事をしています。

専門的な機関で学んでいない事に
若干、負い目を感じていたのですが、
ずっしーさんの経歴を知って、
とても勇気づけられました!

これからも、
楽しいピアノ講座、
期待しています。

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