島村楽器コラボとずっしーの目指すもの

楽譜を見たりピアノの試し弾きをさせてもらったり、ショッピングセンターで見かけたらつい入りたくなって吸い込まれてしまう。音楽を始めた頃から僕にとって「島村楽器」とはそういう場所でした。

今回の島村楽器さんとのコラボ企画は、月並みな言葉を借りればまさに「夢のような話」です。

半年前に魔法の伴奏の動画をせっせと作っていたときの自分は全く一ミリもこんなことを想像していなかったのですから。今全国各地の島村楽器店舗で僕の作ったコンテンツが置かれ、様々な人たちに楽しんでもらえている。自分で言うのもなんですが、すごいことになったな・・・という感想しか出ません。

島村楽器さんから最初にお話を頂いたとき「私たちも日々どうやってより多く方々に音楽や楽器の楽しさを伝え、楽器人口を増やせるかを考えている」とおっしゃっていて、なるほど頼もしい存在だなと思ったのを覚えています。

ずっしー自身、ピアノや音楽の楽しさの可能性を多くの人に広めたいという思いで活動しているのもあり、これはいろいろと協力し合える部分があるのだろうなと思いました。

島村楽器さんの企業理念は「音楽の楽しさを提供し、音楽を楽しむ人を一人でも多く創る」というものだそう、ふむふむ。


今回の「魔法の伴奏」コラボ企画には、ピアノをもっと身近に感じてもらいたい、これをピアノを始めるきっかけにしてもらいたいといった思いがあります。

ピアノという楽器は非常に多様な面白さを秘めています。ピアニスティックな技巧を高める、自分の思う音楽の表現を極める、多彩な和音の響きやアルペジオなどの追究…やろうと思えばいくらでも掘り下げることができます。

それ一台であらゆる音楽を表現できるピアノは「一生遊べるおもちゃ」と言っても過言ではありません。

ですがその楽しさを味わえるようになるにはある程度辛抱しなければいけないという面もあります。最初のうちは指も満足に動かない、楽譜もスラスラ読めない、自分でアレンジするなんてチンプンカンプン。

小さいころピアノを習っていたけれど楽しさより辛さが勝ってやめてしまったという人、多いのではないでしょうか。最初の壁を越えられれば無限に面白い世界が広がっているのに、それまでに挫折してしまうなんてそんなもったいないことはありません。

この魔法の伴奏はどんな初心者の方でも、その向こう側の楽しさを少しだけ味わってもらえるものです。

もし練習が辛くなってしまったら、ピアノって楽しいものだよねということを思い出してほしいです。ピアノに憧れはあるけど諦めている方、ぜひこの世界に飛び込んできてほしいです。これからピアノを始めようかと思っている方、これをモチベーションの一つに加えてくだされば幸いです。


さてここからはずっしーの個人的な願いの話をさせてください。

かねてよりこうなって欲しいなと思っていることがありまして、それは「能動的に音楽をする人が増えてほしい」ってことです。つまりどういうことかというと、与えられたものを弾くだけではなくて自分でアレンジしたり作曲したり即興をやったりできる、作る側の人が増えてほしいなということです。

なんでかって、その方が絶対楽しいからです!

自由にアレンジして和音やリズムのおもしろい音楽の表現について語りあったり、適当に楽器を持ち寄って即興で自由にセッションしてみたり。誰もがそういう風に音楽を楽しむ世界、最高じゃないですか?

それに僕自身やっている中で気づいたのが「みんなが思ってるより簡単だぞ!」ってことなんです。

聞いただけで耳コピできる、自由にアレンジしたり即興で演奏できるみたいなことって、世間では「極々一部の天才だけができること」だと思われてませんか。TVなどでの取り上げられ方もそういうの多いですよね。

でもそんなことないんです。正しい方法で必要な量だけ訓練すれば普通にできるようになるんです。

妨げになっている理由はきっとその正しい方法を「教えてもらえない」ってことでしょう。今現在でも僕が知る限りネット上でも書籍を見ても十分な情報があるとは思えません。

それともう一つ大きな理由は「できないと思い込んでいる」ということではないでしょうか。そもそも不可能だと思っていることはチャレンジすらしませんからね。

僕の経験で言うと1年くらいである程度のレベルまでできました。1年あればできるってけっこう易しくないですか?よくよく考えたらみなさん勉強でもスポーツでももっと難しいことに当たり前に挑戦しているんですから。

それに僕は独学だったゆえに方法を間違えて無駄な努力をしてしまったりずいぶん回り道をしました。でもそういう経験があるからこそ効果的な練習方法や正しい考え方を伝えることができると思っています。

僕がこれから作りたいものはそれを叶える「仕組み」です。誰でも効率よく自然に身に着けられる、無理なくゲーム感覚で楽しみながら学べる、そんなものを作りたいのです。


独学でできるようになった頃からこういったことを伝えたい気持ちがありましたがその頃僕の言葉は誰にも届きませんでした。しかし今はありがたいことに僕が作る動画を見てくれる、音楽を聞いてくれる、文章を読んでくれる人がいます。

だからこそ改めて言いたいのです。

能動的音楽人を増やしたい。1万人くらい。

そうなれば音楽の世界はめちゃくちゃ面白くなるでしょう!

無理だと笑わないでくださいね、あなたもぜひその一人になってください。

3 Comments

そだち

ちょうど、今、ずっしーさんのスタート地点みたいなところで、耳コピアレンジ頑張りたいなと思って始めるところでした!
高校生になって与えられるクラシックではなく、j-popやアレンジのピアノの楽しさを知りました。かなり長くツイッターの動画見てきて参考にしてます(まだついていけないこともありますが)
これからの記事も楽しみにしてます!

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serorin

はじめまして。seroriです。

たまたまこのサイトに行き着いて、ブログを読んで感動しました!

私は3歳でピアノを始めて、音大を卒業して10年程経ちました。

が、
全く即興ができません!
耳コピもできません!
メロディーは聴き取れますが、伴奏が付けられません…!

一方で、
好きな曲を好きなようにアレンジして弾くことにずっと憧れてきました。

学生の時は「憧れ」で良かったのですが、社会人になってピアノを弾く仕事をした時、とても困りました。
お客さんの「◯◯弾いて」や依頼主さんからのリクエストに応えられないと仕事にならないからです。

これはマズイと勉強を始めるも、
コードの本を買っては挫折、買っては挫折の繰り返し。
レッスンに行っても分かるような分からないような…
即興が得意なピアニストさんに聞いても皆さん「適当に弾いてる」とおっしゃって参考にならず。。
結局できないままです。

その原因がここに書いてありました。
縦は聴けるけど、横が聴けていません。
絶対音感はあるけど、調性音感がありません!
(この調性音感ってすごく良い言葉ですね!流行らせましょう)

そのことが、すごく分かりやすく説明されてて驚きました。

音大を卒業しても、即興が苦手な人はかなり多いです。
コードにアレルギーがある人も多いです。
でもこれが出来れば音楽の楽しさが無限に広がることも分かっています。

仕事の幅も広がるし、暗譜もかなり楽になるはずです。

即興が得意なピアニストさんはたくさんいますが、そういう方は感覚的に覚えていることも多いようで、分かりやすく伝えるのはまた別の能力かと思います。
ずっしーさんほど理論的に理解していて、かつ易しく伝えることができる方は、他にいないのではないでしょうか?

早速ブックマークのトップに登録させて頂きました。
これからの更新も楽しみにしています!

ピアノの先生がみんな即興できるようになったら、その生徒さんたちもできるようになって…。

そしたら、一万人どころではなくなりますね!!

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